◎慶應義塾大学レベルの英語力を養うために

1.英語長文を論理的に読解する
慶應義塾大学の英語を攻略するためのコツとして、英文を論理的に読解できるようになる必要があります。
なぜ論理的に読むことが重要なのでしょうか。
みなさんは、「木を見て森を見ず」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。「小さいことに心を奪われて、全体を見通さないこと」という意味です。
英文読解において、この「木を見て森を見ず」の状態に陥ることは大変危険なのです。

一文一文を、時間をかけてとにかく正確に読み、わからないセンテンスが出てくれば立ち止まってじっくり考える。こうして読んでいると、単純に読むスピードが落ちることはもちろんですし、何よりゆっくり読んでいると文章の流れが掴みづらく、前の内容を忘れやすくなりがちです。そしてさらにこれが返り読みを生み…と、いいことがありません。

何よりまず、文章の大きな流れを掴み、その流れを追いながら読んでいくことが重要なのです。そのために必要な力が、「論理的読解力」です。

特に、語数が多い文章が出される、慶應義塾大学の文学部、SFC、法学部などでは特にこれがポイントとなります。

また、英語は特に論理的に文章が書かれる言語です。下に挙げていますが、「1パラグラフ1トピックの原則」や、「抽象→具体の流れ」といった、文章を論理的に構成するための原則のようなものが特に明確に英語には存在しています。
ですから、論理的に文章を読解していくのが、とりわけ重要なのです。

普段からこれらの点に注意して長文読解演習に取り組むことで、少しずつこの力はついてきます。地道に頑張りましょう。

さて、論理的に読解するために着目すべきポイントはいくつもあります。次の記事では、そのうち3つのポイントを紹介しましょう。

2論理的読解に必要な3つのポイント
① トピックセンテンスを探す 「1パラグラフ・1トピックの原則」

1つのパラグラフ(段落)には、原則として一つのトピックが提示されます。
このトピックが書かれた一文を探すことが、論理的読解の第一歩です。パラグラフの一文目や、最終文、逆接のディスコースマーカーの後ろは特に注意してみましょう。

このトピックを各パラグラフで見つけることができれば、それだけ抜き出して読んでみるだけでも、パッセージの流れを大まかに掴むことができます。

② 「抽象→具体の流れ」の理解

英語の文章には、パラグラフ内で、抽象的な内容から具体的な内容へという流れが存在しています。それを踏まえて読むことが、二つ目のポイントです。
まず、そのパラグラフのトピックが抽象的な文章で最初に示されます。しかし、それだけでは理解がし辛かったり、読者に正確に伝わらなかったりする可能性があります。そこで、筆者がその文章に説得力を持たせるために書いた、それが具体化された文章が、その後に続くのです。

このように、英文は基本的に下にいけばいくほど抽象的な内容から具体的な内容に話が流れていきます。
抽象的に提示されたトピックを、それだけ読んで理解できたなら、特に設問になっていない具体的な箇所に関しては、最悪読まなくても済みます(これを広義の意味でパラグラフリーディングと呼ぶ人もいます)。

この「抽象→具体の流れ」を掴むことができていれば、訳せない(単語や内容がわからない)文章が出てきたときに、内容を推測したり、そこを読まずに文章の流れを追い続けたりすることがより容易になります。

この「抽象→具体の流れ」は、後述するディスコースマーカーに着目することで、さらに掴みやすくなることでしょう。

③ ディスコースマーカーへの着目
ディスコースマーカー(Discourse Marker)とは、文と文との論理的関係を示すことばのことです。
筆者は、このディスコースマーカ―を適宜用いることで、文章を論理的にし、自分の主張をより読者に納得してもらおうと考えています。

ですから、ディスコースマーカ―を学ぶということで、書き手の主張をくみ取ることができるようになります。ディスコースマーカーを意識して、常にパラグラフの論理構成を考えながら、次はどんな展開になるのかを予想して英文を読んでいくことが求められているのです。ディスコースマーカーのうち特に重要なものはおおよそ次のように類型化できます。
1 逆接:but/however/Yet/on the contrary/in contrast
逆接のディスコースマーカーのあとには筆者の主張や強調している内容がきやすく、特に重要です。Butなど、この逆接のディスコースマーカーが文中に登場したら、まるで囲むなど印をつけておくようにしましょう。

2 具体化:for example/for instance
 ②で説明した「抽象→具体の流れ」を追う上で鍵となるディスコースマーカーです。筆者が何を述べようとしているのか見失わないように、このディスコースマーカーの前に展開されている内容をしっかり掴んだ上で、その後の内容を読み進めていきましょう。

3 言い換え:in other words/that is to say
 2で述べた具体化と似ていますが、この「言い換え」のディスコースマーカーは、抽象度が同じレベルで、内容が言い換えられるという点で異なります。わかりやすく言い換えられている場合が多いので、言い換えられた内容はしっかり掴みましょう。

4 因果:so/therefore/That is why/as a result
結論、まとめの文章が後ろに続きます。内容一致問題で、この因果関係がきちんと掴めているかを問うてくることが多いので、何を根拠として筆者があることを主張しているのかなど、因果関係はしっかり掴みましょう。

3長文の復習方法

いくら読み方が分かっても、復習の仕方が正しいものでなければ学力はつきません。
つまり、どのように『復習』するかが重要なのです。

もちろん、数をこなすことでも長文読解問題の力は上がります。これを多読といいますが
、たしかに優秀な学習方法の一つです。しかし、多読だけでは効率よく読解力を伸ばすことはできませんし、復習のやり方を見直すことで、より無理なく学力を上げていくことが可能です。

もし長文の数だけで成績が決まるのであれば浪人生が勝つに決まっています。しかし、実際には、現役生でも浪人生でも、伸びる人は伸びて、伸びない人はいつまで経っても伸びないというのが現状なのです。

いくら数をやってもできるようにならない人のほとんどは、一度読んだ長文は復習せず、次の長文に取り組むという、いわゆる「読み捨て」をおこなってしまっているのではないでしょうか。
解いたあとに復習して、自分のものにするところまでが長文読解演習と考えてください。

長文に出てきた単語、熟語、文法、構文を覚えないまま、そしてろくに音読もしないまま終えてしまっていませんか?心当たりのある方が多いのではないでしょうか。

この復習が、英語が苦手な場合には特に重要なのですが、怠ってしまっている人がとても多いのです。
では、具体的にどうすればよいのでしょうか。以下にまとめてみました。

◆具体的なやり方

① まず、長文演習を行います。この時、問題をコピーして、それを使いましょう。
理由としては、何も書き込みがない状態の問題を残しておくためです。これは復習する際にかなり重要になるので必ずおこなってください。
時間設定などに関しては各自やりやすいように決めていただいていいですが、まず制限時間を設定し(字数次第で15~30分)、その時間で解いてみる。終わらなかった場合は、制限時間内でどこまで終わったかをメモしておき、そのまま続けて時間無制限で解いてみる。丸付けをする。

② 和訳を読み、内容を理解する。間違えた問題に関して、なぜ間違えたのか(解くために何が足りなかったのか)を考える。

③ 知らなかった単語、熟語を書き込み、構文(SVOC他)を書き込む(自分でできない場合、できるようになるまで解説にそれが書いてある長文教材を使ってください)。
この作業は時間がかかりますが重要です。

④ 書き込んだ英文を読み込む。さらに音読する。
ここからが一番重要です。必ず音読をおこなってください。③で書き込んだ英文を音読します。音声CDがあるとベストです。ひとつの長文に対して目安としては15回、余裕があれば20回音読をおこなってください。これだけやれば、長文に出てきた未知語は自然と暗記でき、英文のリズムも染み込みます。

⑤ 白文を使って音読する。
飽きるまで書き込みのある英文の音読をおこなったら、最後に、最初に使わないで残しておいた白文(書き込みのない英文)を使って音読します。書き込んだ長文を復習している人は、復習するときに自分の力ではなく、助けがある状態で長文を読んでいます。その状態で長文を読めばそれは自力で読んでいるとは言えません。そこで、最後に白文を使って音読をおこなうのです。この段階で躓いた箇所があれば、その一文の構造を理解できていなかったり、単語が身についていなかったり、ということがわかります。この白文を使って音読をするということを数回して、スムーズにおこなえるようになっていれば、その文章の復習は完璧になったと判断します。

ここまでやってようやく復習が終了です。ここまで徹底して復習している方はなかなかいないのではないでしょうか。

何度も音読をするのは、慣れていないと飽きてしまうこともあるかもしれませんが、根気強く続けてみてください。
問題集や塾の教材に載っている厳選された文章を、一つ一つ大事にして復習して、自分のものにしていきましょう。

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