◎学部ごとの分析(文系編)

こんにちは、慶應義塾大学法学部に在籍している受験アドバイザーのNです。
慶應義塾大学の合格を目指しているみなさんの助けになればと思い、このブログを書いています。

慶應義塾大学の英語は、学部によって傾向が大きく異なります。
しかしながら、ある一定のレベルの英語力が要求されているのは、どの学部でも共通しています。
そこで、まず学部ごとの出題傾向・特徴を分析した上で、慶應義塾大学が要求している英語力を把握し、そのレベルに到達するための勉強法を、いくつかの記事に分けて紹介したいと思います。

◎学部ごとの分析(文系編)
(難易度は1~10で評価)

○文学部
難易度:長文 8 語彙6(辞書あり) 時間6
特徴:1題or2題の超長文、和訳、英作文
出題内容:心理・社会・哲学

分析:
選択式の問題がほとんど無く、あってもおまけ程度。ほとんどは和訳と要約問題であり、国語力が要求される。文章自体のレベルはそこまで高いものではないが、基本的に1000語を超え、2000語を超える文章が出題されたこともある。
内容的に含蓄に富むものが多く、深い思考力が要求される。また、和訳問題や要約問題は、英文を内容的に噛み砕き、自分の言葉で説明する力が求められている。
これらの出題傾向から考えるに、出題者は、単なる英語力だけではなく、高度な国語力を受験生に求めているのだろう。慶應義塾大学の入試科目に国語がないのは、このように「英語」という科目の中でも国語力をはかっているからではないだろうか。非常に個人的な意見だが、私は慶應義塾大学のこのスタンスには賛成である。一度きりの試験で、全問マーク式の現代文という問題形式で受験生の国語力をはかるのはいかがなものだろうか。

コツ・対策:
普段から深い思考力を要求されるような文章にたくさん触れるようにすることが大切。
慶應文学部の英語の長文は非常に長く、ただ表面を追うだけの読み方をしていると、何が述べられているのか分からなくなったり、読み返しが多くなってしまったりする。その結果、うまく話しの流れが掴めなくなったり、時間が足りなくなったりしてしまうかもしれない。
そこで、それらのことを防ぐためにも、パラグラフ毎にトピックをまとめる練習を普段から徹底して行うことが重要である。全体を俯瞰した読み方ができるようになれば、慶應文学部に限らず、どの大学の英語の長文の対策にもなる。普段から多くの演習を積み、過去問で練習していれば、他の受験生と差をつけられるだろう。

○法学部
難易度:文章レベル9 語彙9 時間6(インタビュー問題なし)、10(インタビュー問題あり)
特徴:全問マーク式。アクセント、長会話、語形変化、語句定義、インタビューなど特徴的な出題形式の問題が多い。設問がすべて英語 設問のレベルが高い。
出題内容:社会・法律・技術・文化

分析:
問題文が全て英語であることに加え特徴的な問題形式が多く、初見で挑むと戸惑うであろう。文法、語彙、読解のどれをとっても難易度が高い。しかしながら、その一方で、特徴的な問題形式のものが多いため、対策次第で点数を大きく伸ばせる。
インタビュー問題が出題されるか否かでかなり時間によるの制約の程度は変わってくる。インタビュー問題の出題があると、かなり時間的に厳しくなり、一方で出題がない場合は、かなり時間的に余裕ができるといえる。繰り返しになるが、独特な出題形式の問題が多いため、過去問をこなした数や過去問研究にかけた時間などが、もろに出来に反映される。

コツ・対策:
まず、ベースとなる高度な語彙力、長文読解力を身につけること。語彙に関しては最低限、単語帳一冊(ターゲット1900・速単必修編・シス単など)、熟語帳一冊(解体英熟語・ターゲット1000・速読英熟語など)に加えて、『速読英単語 上級編』は仕上げておこう。相当高度な読解力がない限り、語彙に関しては、このラインは最低限必要となる。余裕があれば英検準1級レベルの単語帳に手を出してみよう。
そして、過去問研究。事前に出題形式を確認し、時間配分まで決めた上で演習を積もう。
この準備があるかないかで、慶應法学部の英語の点数は大きく変わる。国公立大学併願者の慶應法学部の合格率が低いのは、準備不足の状態で独特な出題に対応することができなかったからだと思われる。

○経済学部
難易度:文章レベル7 語彙7 時間8
特徴:長文読解、和文英訳、自由英作文
出題内容:社会・経済

分析:
長文読解問題3題程度に加え、和文英訳2題、150~200字程度の自由英作文と非常に分量が多い。長文問題の文章のレベルはそこまで高くなく、設問は選択肢に紛らわしいものがなく、文章の内容が理解できていれば答えられるような簡単なものが多い。また、文法知識も問われるが、英文を読むために必要なレベルの基本的なものをおさえていれば容易に答えられるものが多い。このように、私立英語最難関といわれる慶應義塾大学であっても、意外と基本的なところがきちんと身についているかを問うてくるような問題も多い。盲目的に難易度の高い問題をひたすら解くのではなく、基本的な問題を落とさない力をつけることが重要であることを、慶應経済学部の問題は示唆している。
長文のレベルや英語の出題形式、その他の科目の出題形式、入試方式などを見るに、出題者側が国立受験者を意識していることは明らかだろう。基本を大事にして、取りこぼしを少なくすることが求められている。

コツ・対策:
センターや、中堅私大で一問も落とさないレベルの長文読解力をまずつけ、そこから少しずつレベルを上げて演習していく。自由英作文は、頻出テーマや時事問題を題材として繰り返し練習しておき、自由英作文を書く上での型を作り、知識を補充しておく。自由英作文は演習量に比例して実力がつきます。

○商学部
難易度:文章レベル7 語彙6 時間9
特徴:各大問の分量が少なく、大問数が非常に多い。難易度は他学部と比べると低め。
出題内容:社会・ビジネス

分析:
短めの長文3題、短めの空所補充、数行の文章を読んでの内容一致問題、文法語彙問題などから構成される。それぞれの大問を見てみるとシンプルかつ難易度もそれほど高くない問題が多く、体力を要求されるものではない。しかしながら全体としてみると問題量が非常に多く、時間的な制約が大きい。したがって、それぞれの問題に必要以上の時間をかけず、すばやく読んでテンポよく解答していくことが要求されている。難易度はそれほど高くないといったが、文章が短いがゆえに、パラグラフ毎の内容を正確に要約し、きちんと選択肢を吟味しないと、本文を読めていても間違えてしまうので注意が必要である。

コツ・対策:
まず、ベースとなる語彙力、英文解釈力を身につけること。語彙に関しては最低限、単語帳一冊(ターゲット1900・速単必修編・シス単など)、熟語帳一冊(解体英熟語・ターゲット1000・速読英熟語など)は仕上げておくようにしよう。英文解釈の参考書を一冊仕上げておく。その後、短め(500字程度)のマーチレベルの長文を、制限時間を短めに設定して満点をとる練習を繰り返しおこなう。その際、必ずパラグラフ毎の要約を捉える練
習をおこなうこと。慣れていないときは、一つパラグラフを読むたびに要約をメモで残すようにして、頭の中でまとめられるようになるまで練習すること。

○SFC
難易度:文章レベル10 語彙10 時間8
特徴:全問マーク式。超長文。語彙レベルが非常に高い。
出題内容:社会論、科学技術

分析:
個人的には英語最難間。基本2問構成で、1問目は比較的解きやすいが2問目の長文の難易度がとてつもなく高いことが多い。語彙を選ぶ問題では英検1級レベルの単語が平然と並べられ、文脈だけでは判断できない設問もある。内容一致問題は、設問自体はひねりがなくても、非常に専門性の高い内容が、最高レベルの語彙で書かれた本文を理解することできずに終わってしまう場合がある。文章が2題とも1000字を超え、莫大な設問数があることを考えると、内容が分からずとも本文と照合して解いていく、というやり方は通用しない。非常に高度な内容の文章を論理的に理解し、読み進めていく必要がある。

コツ・対策:
英検準1級レベルの語彙力を最低限つけた上で、高度な文章を正確に読む練習をとにかくひたすら行う。時事・最新技術等に関するニュースにつねにアンテナを張る。設問自体は簡単なため、実用的で高度な英文を正確に読解していくことが求められていることは明らかである。音読・多読をひたすらこなそう。

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